Curriculum 2026 明治学院共通科目ガイドブック
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選択必修科目「初習外国語」の履修について浪岡新太郎ゼミ校外実習、フランス。リヨン大都市圏サンフォン市市長と助役との会談の模様。16●国際学科生のみなさんへ 皆さん、国際学科へのご入学、おめでとうございます。 国際学科への入学間もない皆さんの視線の先には、恐らく「国際社会」や「異文化世界」といった未知ではあるものの、大いに興味・関心のそそられる世界が広がっているものと推測します。ゼミの仲間と「校外実習」に出かけたい。 1 年間は留学したい。様々な人と接する職業に就きたい。国際社会について考え、そこに飛び込みたい。海外でインターンシップを体験したい等々、希望は大きくふくらんでいるのではないでしょうか。 言うまでもなく、こうした新規の社会、複雑な世界に乗り出すにあたって、「言葉(外国語)」はパスポートの役割を果たす道具の 1 つです。従って、国際学科では 2 種類の外国語の履修を必修としています。それが「専門外国語」としての英語であり、第 2 外国語としての「初習外国語」です。初習外国語には、韓国語、中国語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ロシア語の選択肢があり、この中から 1 言語を選択することになります。 どの言語にしようか、戸惑う人もいるかもしれません。もちろん、それぞれの言語の周辺には、汲んでもランス語は有用だと思います。これは、かつての植民地関係の結果です。また、国際関係論や国際法といった学問領域では、フランス語がかつて外交上の共通語だったことの名残りか、今でもフランス語は重要な言語です。 中南米に興味があれば、迷わずスペイン語を選択すべきかもしれません。ブラジルで話されているポルトガル語も、スペイン語を習得しておけば、かなり理解が進むはずです。 アジアの隣人と言葉を交わしたい人には、韓国語や中国語がお勧めです。一方で、韓国人、中国人は、ディアスポラと称されるほど世界中に人口が拡散し、世界のあちこちでコミュニティを形成しています。このことを考えるならば、彼らの言語はアジアの隣人の言葉という域に止まらず、ある種の「世界言語」と呼んでいいのかもしれません。 この他にも、初習外国語を選ぶ動機としては、いくらも挙げることができますし、他方で、この文章を読む以前に、自身の希望との関連で「初習外国語」を何にするかはすでに決めているという人もいらっしゃるでしょう。いずれにせよ、少なくとも言えることは、履修の利点こそ,上でも述べたようにそれぞれの言語で様々な面もありますが、履修して損な言語というものはあり得ないということです。先に触れたように、言葉はパスポートです。パスポートは、常に皆さんの前に道を拓いてくれます。 さあ、パスポートを携えて、臆することなくそれぞれの(文化)世界へ旅立って行って下さい。 旅立ちを見送る者として、 6 つの言葉で言いたいと思います――良い旅を!* なお、国際学部では、学科科目としてのアラビア語を履修することもできます。詳細は国際学部事務室にお問い合わせください。汲んでも尽きることのない固有の文化世界が広がっていることは言うまでもありません。参考までにここでは、そうした文化世界の一端を、本当にごく一部ではありますが、紹介してみましょう。 まず、原語でそれぞれの文化世界の文学を読んでみたいと思う人は、その言語を選択すべきでしょう。ゲーテを原語で読みたければドイツ語を、ドストエフスキーならロシア語を、魯迅なら中国語を学ぶべきでしょう。 アフリカ研究を志すなら、皆さんが思っている以上にフ国際学科教授 戸谷 浩初習外国語として何を学ぶか国際学科の初習外国語履修について

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