Curriculum 2026 明治学院共通科目ガイドブック
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DO FOR OTHERS WHAT YOU WANT THEM TO DO FOR YOU.人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。 “DO FOR OTHERS”(他者への貢献)—本学の建学の理念を表したこの言葉には、二つの大事な事柄が含まれています。一つは、最初の“DO”。行動するということ。この言葉はそのことの重要性をまず私たちに教えてくれます。 もう一つが“OTHERS”。“OTHERS”とは、あなたにとって誰のことか。これは私たちへの問いかけです。“OTHERS”は、あなた自身がその“OTHERS”から何かをしてもらいたいと強く望む、そういう相手のこと。しかし、それが具体的にどこの誰であり、その人たちに何をしてもらいたいとあなたたちは思っているか、ここには何も書いてありません。それは、あなたが自分で見出さなければなりません。 一つだけはっきりしているのは、あなたが誰かのために何かをしたいと思うとき、彼らがいったい何をあなたにしてもらいたいと望んでいるかは、その人たちの立場に自分を置いてみないとわからないということです。自分だったらこうしてもらいたいとわかったとき、私たちははじめて自分が何をすればよいかがわかる。そして、そのときには、彼らはあなたにとってもう“OTHERS”ではなくなっているに違いありません。 このガイドブックは、みなさんが大学に入学して最初に身につけるべき、広い意味での「言葉」についてのガイドブックです。自分の知らない世界の人々の生活や文化、地域の諸問題を発見し、行動していくためには、わたしたちは相手の「こころ」に届く「言葉」、世界を知るための「言葉」を理解する必要があります。 外国語だけでなく、情報科学や経済学で使う数学も、世界を知るための広い意味での「言葉」です。「言葉」のコミュニケーションの根底には、「コミュニオン」(スピリチュアルな交わり共同性、聖餐)の問題があり、これはキリスト教の根幹でもあります。人間の宗教的次元の問題を理解するためには、その宗教を形づくっている「言葉」を学ぶことが重要となります。 明治学院共通科目の諸科目を通して、このような“OTHERS”を知るための「言葉」の学びを一緒にはじめましょう。(マタイによる福音書 7 章12節)は じ め に

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