Curriculum 2026 明治学院共通科目ガイドブック
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4「キリスト教の基礎A・B」の履修についてキリスト教の基礎の履修について みなさんが明治学院大学に入学されると、全学必修科目として、「キリスト教の基礎A」(春学期)と、「キリスト教の基礎B」(秋学期)という「キリスト教学」の基礎科目を学ぶことになります。以下、「キリスト教の基礎A・B」を中心に、明治学院大学の「キリスト教学」科目について紹介し、また、その履修方法について説明します。 キリスト教系の学校に学んだみなさんは、「聖書」の時間や、礼拝などを通してキリスト教について学んできていますから、キリスト教の授業に対する抵抗感はあまりないかもしれません。しかし、国公立の学校や、キリスト教系以外の私立学校出身者のみなさんの中には、キリスト教に限らず、宗教の授業は初めて、という人も多いと思います。多少不安に思っているという人もいるかもしれません。 大学で教授する「キリスト教学」の授業というのは、みなさんをクリスチャンにするために伝道したり、布教することを第一の目的としているわけではありません。大学で大事なのは、どの人にも共通する普遍的な理性の働きと、批判的な精神の活動です。わたしたちは、キリスト教の授業においても、それらが最大限に尊重されなければならないと考えています。広い視野を持った、オープンな真理探求の姿勢を大事にしたいと思います。 ちなみに、現在、世界のキリスト教人口は、全人口約70数億人の33%、20数億人を超えると言われています。世界の 3 人に 1 人がクリスチャンということになります。ユダヤ教とイスラームを合わせた「一神教」の割合は、世界の人口の半数を超えます。日本の中にいるとなかなか実感ができませんが、過去から現在まで、世界でキリスト教が果たしてきた、そして、いまも果たしている役割は、プラス面もマイナス面も含めて、この人口比を遙かに上回るものがあると言っていいでしょう。よいことであれ悪いことであれ、キリスト教についての知識なしに世界を理解することは不可能であると言えます。 しかし、単なる過去の歴史としてのキリスト教ではなく、現在も生きている宗教としてのキリスト教について学ぶことのできる大学は、決して多くありません。明治学院大学はその数少ない大学の一つです。明治学院大学に入学されたみなさんは、この貴重なチャンスを是非活かして、キリスト教科目に積極的に取り組んでみてください。 わたしたちはこの問いをよく聞かれます。ここでは主な理由のうち三つだけを挙げておきましょう。 一つは、「キリスト教に基づく人格教育」を行うことが明治学院のそもそもの建学の目的であり、それがすべての基盤となることです。「キリスト教の基礎A・B」という科目は、この「キリスト教に基づく」の「キリスト教」とは何かを批判的に検証し、教授する、いわば明治学院大学の最も根底をなす科目です。自分の大学がどこに立っているか、どのような理想を持ち、どう歩んできたのか。その根底をなすキリスト教の精神とは何かを、本学の入学者には、全員に等しく知ってもらいたい。これがこの科目を必修とす1 .大学の「キリスト教学」は伝道や布教が目的ではありません2 .「キリスト教の基礎A・B」はなぜ必修なのですか?

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