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20図1:Padlet上のオンライン教科書の例https://padlet.com/kon50/demo2022にて公開中(3)電子ポートフォリオの活用 モジュール型教科書の考案にあたって学生の評価方法についても考え直すことになった。言語知識の習得のみならず、自分に合った独自の学習法を身につけるに至ったか、学習に適切な資料と取り組み、継続的なドイツ語学習が成立したかを確かめたいと思ったのである。さらにオンラインで案内にもなり、学生がそれらの動画などのコンテンツを実際にどのように自己学習に使うことができるかをアドバイスした。授業中の課題や授業時間外の復習と予習の課題もPadletに載せた。 教科書に利用したPadletのフォーマット(図1)の特徴は、四角い投稿を引っ張って移動できることである。予定していた内容を授業中に取り扱う時間がなかった場合は即時に次回の欄(つまり次回の授業)に持っていくことができる。授業中に説明を追加するなどの編集も容易に行うことができる。 ログイン不要でリンクさえあればアクセスができるPadletに加えて、教育管理システムのMoodle上でもコースサイトを作成した。Padletで長い文章を追加すると全体的に見づらくなるので、追加の解説や課題の説明をそこに掲載した。また学生用のフォーラムなどMoodle独自の機能を使いながら、ネット上での公開が望ましくない資料の提供や課題の提出にも使用した。 インタビューを通して得た、授業資料に関する学生の感想においては、一見して授業の内容を確認できる点が高く評価された。それはまさにPadletの強みであると考えられる。さらに電子資料であるがゆえに、ポートフォリオに追加したい内容を簡単に授業用のPadletやMoodleのサイトからコピー出来るため、復習がしやすいという意見があった。

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