HTML5 Webook
38/56

34 語学検定講座報告2022年度語学検定講座報告中国語部門:洪潔清 2022年度の「中国語資格試験対策講座」は、白金キャンパスではHSK4級とHSK3級、横浜キャンパスでは中検4級講座をオンライン形式で実施された。以下は担当教員が提供した情報に基づいてまとめた実施報告である。1.実施方法について 三つの講座はいずれもmanabaとZoomを併用して実施された。manabaでは主に筆記問題を扱った。過去問を毎回一つの出題形式に絞って事前にmanabaの小テストにして公開し、受講者に問題を解かせる。Zoom授業では間違いの多かった問題について解説を行う。受講者に一週間弱の解答時間を与えて解かせた。十分な時間を与えることで、受講者には自分で単語を調べて考える習慣が身につき、かつ出題形式に習熟させる効果があった。 また、リスニング練習はZoom授業の中心となっている。スクリプトなしとスクリプトありの二つのバターンを用意し、両方やらせることで音声を聞く機会を増やすとともに、スクリプトなしでは聞き取れない語句を認識させる効果があった。実際に筆記問題の練習で覚えた単語はリスニングの問題にも役立てたと見られる。リスニング問題を解答した後、問題文を参加者に簡単に訳させることで理解の不十分なところを把握し、重点的に解説を行う。2.受講者について 単位が取得可能な講座ではないため、途中からついていけず、課題を怠ったりする学生もいるが、最初から最後まで大変真面目に勉強していた学生もいる。教員は受講者のレベルに合わせて個々に対応している。例えば、自信を失い、講座を辞退しようとする受講者には基本的なことから解説できると励ました。その結果、その受講者は最後まで参加し続け、終了時には「今はまだ力が足りないが、さらに学習を続けて、いずれは受験をしたい」と言ってくれた。 一方、与えた課題だけではなく、自ら多くの練習問題を取り入れ、中国語に大きな興味を示し、学習意欲が非常に高い受講者もいる。その学生は1回目と2回目の過去問試験には落ちていたが、3回目では高得点で合格した。最後まで受講した学生から「実用性の高い講座」、「効果がはっきり見えた」との声が寄せられた。3.今後の課題について オンライン形式で実施することにより、通学やキャンパス選択の問題がなく、受講者に利便性を与えた一方、講座で使用するmanabaのコースは、学期が変わっても受講者が更新されるだけとなっている。継続して使用しているコンテンツや小テストが大量にたまってしまい、管理が難しくなる問題点があり、できれば学期ごとに新たなコースを開設してほしいとの要望があった。

元のページ  ../index.html#38

このブックを見る