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43プロジェクトメンバー:山内薫プロジェクト報告学部留学生に対する就職活動支援に関わる教育方法論の構築1.本プロジェクトの概要 本研究は、学部留学生に対する就職活動支援に関わる教育方法論の構築を目的とする。 報告者は、2021年度より留学生の就職活動に関わる科目である「日本語研究2/日本語4」(明治学院共通科目)を担当している。当該科目は、日本人学部生に共通する就職や就職活動に関する知識に加え、留学生が日本あるいは母国の日本企業に就職するために必要となる情報や日本語表現能力を得ることを目的とする。留学生の就職活動においては、日本人学部生に比べ、特有の利点と困難点がみられる。例えば、南雲・寺石(2019)では、日本の産業界に留学生を専門型人材として雇用したいという需要がある一方で、留学生が日本での就職を希望する際の壁として、就職に関する理解不足が指摘されている。具体的には、日本独特の採用方法に関する理解不足により、就職活動の開始時期が遅くなり、そのことが留学生の就職率の低さにつながるという負の連鎖が指摘されている。そこで、本研究では、学部留学生の就職活動における困難点を把握するため、以下の1)~3)の調査を進めている。2.現在までの進捗1)文献調査 ①学部生対象の就職活動に関わる教科書及び書籍 ② 関連分野の書籍:(キャリア教育、生涯学習・生涯教育、異文化間能力育成のための複言語・複文化教育、自らのルーツを理解するための継承語教育)2)実践研究: 「日本語研究2/日本語4」科目の受講生に対する聞き取り調査、及び受講生の授業における成果物の収集 ①明治学院大学教養教育センター研究倫理委員会倫理審査  申請(2022年2月25日)、承認(2022年3月23日、承認番号:2) ②調査対象者    2021年度「日本語研究2/日本語4」(明治学院共通科目)受講生の内、下記除外基準に該当する者以外の受講生全員(10名)を研究協力の募集対象とし、その中から応募があった以下の7名を選定の対象とした。    「日本語研究2A」及び「日本語研究2B」履修済み:2名    「日本語4A」及び「日本語4B」履修済み    :3名    「日本語研究2B」のみ履修済み         :2名 ③調査方法    上記調査対象者に対し、「研究対象者への説明文書」で説明をし、「研究対象者からの同意文」にて同意を得た上で、〔インタビュー事前アンケート調査(30分程度)→インタビュー調査1回(Zoom/1時間程度)→フォローアップインタビュー調査(メール/30分程度)〕という

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