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研究所概要報告月例研究報告ランゲージラウンジ活動報告語学検定講座報告公開講座研究プロジェクト報告研究業績69The Annual Report of the MGU Institute for Liberal Arts図2ている。令和4年11月からはエレベーター用防災チェア、5年4月からはキャビネットの無償配付を実施している(図3)。 また、令和5年1月からは、区民が住んでいる共同住宅で、実際、日常的に使用しているエレベーターを用いて、閉じ込められた際の対応を学ぶ訓練も行っている。 三つめは帰宅困難者対策になる。区内には、品川駅などの主要駅の周辺の事業者の方を中心として、9つの滞留者対策推進協議会がある。協議会では、大きな地震が起きて帰宅困難者が発生した場合、区と協力して駅周辺に対策本部を立ち上げ、情報収集を行うとともに、周辺に開設する一時滞在施設への案内、誘導を行う。令和5年10月には、品川駅にて、実働訓練も実施をしている。 そのほかの取組として、令和5年度は、災害時、自宅に被害がなければ、倒れたり焼けてしまったりすることがなければ、住み慣れた自宅でそのまま避難生活を続ける、いわゆる「在宅避難」をする際に必要な備蓄品の支援として、携帯トイレを20個ずつ、全区民に無償で配付している。 今年は、関東大震災から100年目の節目の年に当たる。9月2日には、民間企業や港区と日常的に連携協力している福島県いわき市、警察、消防などと一緒に大きな防災啓発イベントも実施した。 新たな被害想定では、今後30年以内に70%の確率で大きな地震が発生すると想定されている。大きな地震が起こった際は、区民、港区にある企業、学校、そして行政、全員が被災者になる。 お互いに、今できることを行い、力を合わせ、一緒に災害に強いまちをつくっていくことが何よりも重要である。

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