研究所概要月例研究報告ランゲージラウンジ活動報告語学検定講座報告研究プロジェクト報告研究業績60The Annual Report of the MGU Institute for Liberal Arts中国語部門:洪潔清 2024年度の「中国語資格試験対策講座」は、白金キャンパスではオンライン形式でHSK4級とHSK3級、横浜キャンパスでは対面・オンライン併用形式で中検4級講座が実施された。以下は、中検4級講座について、担当教員の報告をもとにまとめた実施報告です。1.実施方法について 講義はTeamsを利用し、教室内で投影するPowerPointスライドをオンライン受講者にも共有する形式で進められた。教材として中検4級の過去問題や教員自作プリントを使用し、対面受講者には紙媒体、オンライン受講者にはmanabaを通じてPDF版を配布した。また、Teamsに受講者用チームを作成し、授業内容を録画して提供している。Quizletでリスニング問題の学習セットを公開し、授業外での学習にも活用した。さらに、Teamsのチーム内ではClass Notebookを作成し、受講者に記述問題の回答写真をアップロードしてもらい、それを採点していた。2.授業内容とその効果 授業では、出題頻度の高い文法項目や単語を提示し、受講者の学習歴を考慮したうえ、必要な文法項目についてスライドを用いて解説した。その後、過去問題に取り組ませ、間違い箇所について再度解説を行い、理解を深めるために再び問題を解かせる流れで進行した。 「穴埋め問題」や「並べ替え問題」などの過去問題はmanabaの小テスト機能を使って提供し、他の形式についてはプリント資料を配布した。授業終了時に関連資料や追加過去問題を宿題として提示し、翌週の授業で再度解説を行い、1週間かけて各形式に習熟させた。 最も効果が見られた教材は、manabaで用意した過去問題のドリルであった。このドリルは授業中に使用した約200問をランダムに出題する形式で、学生には授業外でも満点を取れるまで繰り返し取り組むよう指導した。中には20回以上挑戦した学生もおり、その結果、ドリルに含まれていない問題でもほとんど間違いがなくなった。中検4級では類似問題が多いため、こうした反復練習が非常に効果的である。また、受講者のうち2名から中検4級に合格したとの報告もあった。3. 課題と改善点 受講者数が少ないため、今後開講時限の調整や宣伝の強化が必要と思われる。また、今年度の講座はオンライン形式で録画を公開しており、オンデマンド形式でも対応可能である。授業中の録画には名前や回答表示への配慮が必要だが、オンデマンド化は受講者増加の一助となる可能性がある。一方で、リスニング教材が不足していることも課題である。多くの学生がリスニングを苦手としており、授業外での練習が求められる。Quizletを活用したが、機械音声の不自然さが問題であり、ネイティブや教員自身が録音した教材や、より適した外部アプリの導入が求められる。語学検定講座報告2024年度語学検定講座報告
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