「戦後日本は平和であった」という命題を否定する日本人はそう多くないのではないだろうか。19世紀末から1945年8月の「敗戦」まで、近代日本は半世紀以上ものあいだアジア・太平洋地域を舞台に対外戦争を繰り返してきた。しかし「敗戦」と日本国憲法の制定、とりわけ憲法第九条が日本国家に武力の行使と戦力の保持を禁止したことにより、「戦後」は対外派兵を行わず、「平和」を守り抜いてきた。こうした戦後日本像は、いわば現代日本で広く認知された「記憶」であるといってもよい。
しかし振り返ってみれば、東アジアの戦争は1945年で終わったわけではなかった。日本の敗北と同時に中国では国共内戦が始まり、朝鮮半島では朝鮮戦争が勃発した。地域の概念を広げれば、東南アジアで起こったヨーロッパの植民地支配に対する独立戦争や、その後のベトナム戦争もここに含むことができるだろう。戦後の日本は、果たしてこれらの東アジアの戦争と無関係であったのだろうか。また、長らく戦争国家であり続けていた日本の社会が、その半世紀にわたる戦争の痕跡を社会の隅々に留めずにいられるのだろうか。
今回の公開講座では、こうした問題意識のもと、「日本の平和」という記憶を「東アジアの戦争」という視点から問い直し、「東アジアの戦争と日本の平和」を再考したい。
企画:教養教育センター附属研究所
日付 | 講演テーマ | 講演者 | |
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1 | 10月9日(土) | 在日朝鮮人の『戦後』と民族教育 | 金 大安 元暁宗伽耶山正覚寺住職 |
2 | 10月16日(土) | 中国人強制連行と日本の『戦後』 | 野添 憲治 ノンフィクション作家 |
3 | 10月23日(土) | 軍事的『平和国家』日本の成立 | 光翔 日本現代史研究者金 |
4 | 10月30日(土) | 被害の地・広島の加害について | 山内 正之、山内 静代 毒ガス島歴史研究所 |
5 | 11月13日(土) | 日本は戦争責任にいかに向き合わずにきたか? | 野田 正彰 関西学院大学教授・精神医学者 |
※11月6日(土)には教養教育センター主催のハイナンNETによる特別セッション「戦後責任に向き合う若者たち:女性の戦争被害を中心に」を開催します。
期間 |
2010年10月9日(土)~11月13日(土)[11月6日(土)を除く]
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募集人数 | 150名 |
会場 | 明治学院大学横浜校舎10号館 1021教室 |
受講料 | 1,000円(今年度講座に限ります) |
申込期間 | 2010年8月9日(月)~9月18日(土)消印有効 |
申込方法 | 次の事項を明記して、はがき、またはメール、ファックスで下記問い合わせ先へお申し込みください。 1.氏名(フリガナ)/2.性別/3.年代/4.住所(郵便番号)/5.電話番号 【個人情報の取り扱いについて】 明治学院大学では、受講生の皆様の申込時における個人情報については、「学校法人明治学院個人情報保護方針」に副って厳重に管理いたします。これらの個人情報は、明治学院大学公開講座及び大学諸行事のご案内用としてのみ利用いたします。第三者には提供いたしません。 |
申込先 | 〒244-8539 横浜市戸塚区上倉田町1518番地 明治学院大学 総務課(横浜) 「明治学院大学公開講座係」 |
問合せ先 | 明治学院大学 総務課(横浜) 公開講座担当 TEL:045-863-2177/FAX:045-863-2178 E-mail:shomu@mguad.meijigakuin.ac.jp 受付時間:平日9:00~16:30 |
受講決定通知は、9月中旬頃に受講料振込用紙といっしょに郵送予定です。
なお、受講料は、講義初日までにお振込みください。